■5月16日 走行距離 117km

日本3大景勝地 宮島 に渡る

朝目覚めてみると東屋に人が。どうやら先住人らしいので6時30分には出発。
途中で昨晩バイク通勤の人と少し話をしたのだが、その人がわざわざ探してくれてサンドイッチとコーヒーをいただいた。カブだと簡単に捕まえられるらしい・・・

海沿いの道から瀬戸内海を見つつ広島到着。
原爆ドーム博物館(50円)を見学。
昔に見た天と地を指し示す像がなくなっており、変わりに祠のようなモニュメントに変わっていた。(竹輪の半切り状)
(注:思いっきり勘違い。像は長崎でしたね・・・)
その正面からは穴の部分にちょうど原爆ドームが見られるようになっていた。

さて、宮島だが結局はフェリー(往復340円)に乗ったのだが、乗るまでに所持金の少なさ(1000円余り)もあって30分ほど考え込んでしまった。
日本3大景勝地ということを忘れていた。

宮島には千畳敷や厳島神社などあり、能も行われるようだ。風情があっていい。
一日かけて登山もできるみたいだ。
大鳥居は運がよく干潮時だったので真下からのぞくことができ非常に感動ものである。

足を引かれつつ宮島を去ることに。
今日は錦帯橋横の駐車場にてテント泊。

■5月17日 走行距離 182km

目覚めてすぐに目の前にある錦帯橋をテクテク渡る。早朝は誰もいなくて、お金取られることもなかった。

国道188号国道2号を使いひたすら西へ。白バイうっとおしい。
国道2号から国道490号にはいると、風景ががらりと変わる。湖や山、木の色。走っていても空気が違うのが体感できた。

まずは、秋芳洞へ。1240円だったが惜しい気もなく入場。
日本一誇る洞窟だけに見ていても飽きがこなかった。たっぷり1時間以上かけて見てまわる。

続いては秋吉台カルスト台地。
緑地に岩がたくさんあり壮観な気分である。とてつもなく広かった。特に県道32号沿いが良い。

今日は樫の森野営場にてテント泊。
景色がすばらしく池のほとりでただ一人。景色独占状態だ。のんびりと風が流れホッとできる場所。水ありトイレあり。

■5月18日 走行距離 180km

九州上陸

朝7時前に起きてしまったので出発は8時30分。
なぜか夜中に水道復旧。というのも昨夜19時ごろにぴたっと水道の水が出なくなってしまった。しかし夜中に突然水が出る。ちょっとびっくり。

そんなこんなで、秋吉台経由で弁天地の湧水を回り、下関を抜け壇ノ浦によりつつ関門トンネルへ。通行料20円なり。
エレベーターで下降した後、400mの直線道。押しながらだが、なぜか楽しかった。残念ながら県境のプレートを見過ごしてしまった。帰りにはしっかりと見よう。

九州上陸なり。
ひたすら南下。中津付近で雨が降り出す。

SATYで買い物したりして公園でカッパ着て出発するや否や、いきなり警察に止められた。彼ら曰く一方通行らしい。
理不尽な思いでエンジンを切るが、どうしても納得がいかない。
大通りからはいってきたのなら解るが、道の途中から標識もない道を往復しているだけじゃないか!!所属と名前聞いておけばよかった。

そんなこともありながら、中津市大貞公園に16時着。
早めに飯食べて、早めに寝るとする。

■5月19日 走行距離 157km

なんだかんだで7時出発。
雨が降ったりやんだりの天気の中、耶馬溪を走りぬけ青の洞門、深耶馬溪へ。深耶馬溪はとてもいい景色である。

途中の深耶馬溪温泉(200円)に入浴。
近くのかやの木温泉はゴミだらけで湯が溜まっていなかった。

西椎屋の滝を滝壷まで下りてみると、時たま晴れた空の青色と緑の葉、そして滝の水がとてもきれいでありコントラストがはっきりしていて好きになる。
東椎屋の滝もすごいらしい(聞いたところによれば・・・)。

国道387号を南下。
壁湯温泉(200円)に入浴。ヌル目の混浴風呂。先客のおばさんと話すこと30分、汗だくになってあがる。出発して5分ぐらいでタオルを忘れ取りに帰る。あったので、ホッとした。

そして別府温泉へむかう。
だんだんと目の前に恐ろしくなるほど高い山が現れてきた。もしやこれを越えることに・・・などと思っていたら案の定越える羽目に・・・かなりきつかった。

そして別府に到着。
竹瓦温泉では60円の風呂に入る予定だったが、体の芯まで冷え切ったので630円の砂風呂にもはいる。体がホクホクしてきた。

今日の寝床は別府市野口原総合グラウンドでテント泊。
2つで500円の刺身で晩御飯。

■5月20日 走行距離 153km

今日で出発して丸一ヶ月

阿蘇山は壮大である。寒い!今日はとっても寒い朝であった。のんびりと7時30分に出発

またまた恐ろしい由布岳を渡りやまなみハイウェイへ。
山の景色はすばらしい。寒の地獄温泉はまだやっておらず、筋湯温泉へ。露天風呂と薬師の湯(共に無料)にはいるが、掃除されていなくて汚かった。

そして池山水源へ。
源泉部は神秘的な風景で一人でいると吸い込まれてしまいそうだ。

そして阿蘇山周回コースへ。
有料道路(120円)にはいると景色はWonderfulワンダフーわんだふー
バイクを止めて見惚れているとkawasaki400ccにのった愛知の小林さんと意気投合。そのまま火口へGO!
火口に溜まった水のようなものは、エメラルドグリーンと白を混ぜたパステル系の色をしており、それを取り囲む火山口との対比が素晴らしい。絶景である。

そして地獄温泉(400円)にて泥風呂と露天にはいる。
ここで、天草の川野さんと知り合う。

有料道路に戻り白川水源に。なんと受付があって100円の有料になっていた。Fuck...
月廻り公園にて小林さんとテント泊。この公園は阿蘇の眺めが素晴らしい。

■5月21日 走行距離 163km

長い長い山道であるのだ

月廻り公園を8時に出発。小林さんと別れ、ぐるりとまわりやまなみハイウェイを北上。

昨日と同じく池山水源で水を補給。一路原尻の滝へ。
実際に見てみると東京新宿中央公園の人口滝のほうがよっぽどいい。(人工的で水が少なくがっかり)

気分転換に竹田湧水群へと。
ここは、なんと近所に5ケ所もの湧水がある。河宇田・泉水・矢原の水を飲む。

そしてひたすら県道7号を南下。
尾平越近くの川の水が甘く、そこらの水より十分おいしい。しかし、山奥にあるのが難点だ。

そんなこんなで山を楽しみながら尾平越トンネルに入る。中には電気が全くなくバイクの光と出口に見える日の光のみだ。恐ろしくてスピードが30km/hも出せない。

どんどん下っていくとふとした所に常光寺の滝があり、岩肌を滑り落ちる水には感動するものがある。水は勿論うまい。その下方300mのところに公園がありテント張れそうだが米がなくて断念。

ずっと遠くのやまなみを見つつ、下って真名井の滝へ。
この滝は素晴らしいの一言に尽きる。見ていて全く飽きがこない。

今日は滝のそばの運動公園にてテント泊。
長い長い、そして小さな美しい山がたくさんあった道でした。

■5月22日 走行距離 149km

海へと向かって

朝8時前に出発。もう一度真名井の滝を見る。

椎葉へ向けて国道218号を西へ国道265号に入り五ヶ瀬川と共に南下。

頂上付近に工事のための時間規制があり30分ほどまったり佇む。
交通整理の人と情報交換しながら、水をゲット。(山の水としてはあまり甘くない)

椎葉では鶴富屋敷(200円)をみる。
平家の残党は今南下してきた道を、壇ノ浦からこの屋敷まで逃げてきたらしい。

一路国道327号で日向へ。
途中に大斗の滝あり、3段に分かれていて圧巻する。

坂本小学校の廃校ありーの、耳川の流れありーの、距離は長いが見るところも多く飽きなかった。

そして日向へ突入。馬が背や十文字、三方展望所などあり、久しぶりの海を楽しむ。アトラクションが多かった。

近所の人に午後から雨が降るといわれたので、米ノ山展望台でテント泊。
日向岬付近は見渡す限り水平線。

■5月23日 走行距離 143km

雨の日は辛い・・・

米ノ山展望台をでたのは10時頃。
というのも、昨晩ローリング族たちが集まってきて真夜中夜明けまでキーキーうるさくて寝られなかった。さらに、朝起きてみるとやっぱり雨・・・なので2度寝&2時間待機したからである。

国道10号線を南下。
途中でリニア展望台によるが鍵がかかっており北の美々津まで行かないとリニアモーターは見ることができないらしい。やってられないので、そのまま南下することに。

海沿いに行こうと県道302号に乗り換え走るのだが、雨で全く景色がわからず。
有料道路(30円)にのり、シーガイア付近を通過。国道220号に乗り換え、青島までNon Stop。

青島では熱帯を想わせる植物が神社の奥にあり、南へ来たんだと実感する。
付近の洗濯岩は他とは少し違っていた。ミトコンドリアがたくさん並んでいるように、縁がたくさんあった。始めてみた気がする。

日南フェニックスロードに入るが雨なもんで、海の良さがちっともわからず。
日南海岸の猪崎鼻公園にてテント泊。16時ごろについたのでゆったりする。

■5月24日 走行距離 152km

犬に噛まれる・・・

猪崎鼻公園を出発。
幸島、都井岬と晴れたり降ったりのなか、都井岬の白蛇を見にダート道へ。

途中でいきなり蛇出現、蛇も私もお互いに驚いていた。いそいそとそこから進む。
白蛇は単なる白蛇だがちょうど霧がかかってきて、神秘の世界へと・・・と思うほど状況があっていた。

頂上付近には防空壕と馬の糞。なんと岬には野生馬がいるのだ。
母馬にも触ったりしてトレッキング1時間ほどしたりして非常に満足。

一路佐多岬へ。
途中で打ち上げロケットの基地があるので裏口から入り中をちょろちょろとして受付へ。どこか軒下で寝させてほしいと頼むが無理の一点張り。

いらいらしながら裏の公園を進むといきなり犬出現。
まず私の背中を引っかき、その後左の尻に噛み付きやがる。
生まれて初めて犬に噛まれることだ。
念のため病院にいき消毒などしてもらう。

カッパの上着は10cm四方破け、下は左のももの部分が穴空いて傷になる
飼い主の人にカッパ代と治療費3万円出してもらい、近くの公園でテント泊。

■5月25日 走行距離 90km

やくざ風おっさんと6時間対談

朝やっぱりウィンドブレーカーの切れているのが気になり電話をして服代と慰謝料を請求。 そうしたら、やくざ風の人出現。8時半から14時30分まで近くのホテルのロビーで話っきり。内容は服代と慰謝料払う払わないの問題である。始めのうちは服代1万円、後に2万円となったが金を引っ込めやがり、結局昨日貰った3万円のみ。弁護士だの下の者だの、さんざん脅され挙句の果てには乞食扱いされる。

そんなこんなで金は貰えず無理やり和解させられる。最後にはほとんど囲まれていた状態で、脅されていた。

そんな嫌な中、佐多岬へと向かうが精神的に疲れて景色が目に入らない。
18時過ぎに佐多岬のキャンプ場にて、とりあえず休む。本当に疲れた。
明日からは今日のこと忘れて旅を楽しむぞ。

キャンプ場でチャリダーの及川さんに遭遇。日本一周しているみたい。

■5月26日 走行距離 6km

悔しくて悔しくてただただ悔しくて・・・

自分の正当性、法律に関する知識不足、自分の立場を貫き通せなかったこと、やくざ風のおっさんの思う壺にはまってしまった事、すべてが悔しくて情けなくて・・・

今日は一睡もできなかった。
朝早くに実家に電話して、父に犬に関する条例、略式裁判に関わる日数費用、そして「慰謝料」という言葉の使用の仕方など尋ねる。

テントに戻りチャリダー及川さん都井岬に向けて出発。

少しの間90分ほど寝るが、12時頃交番に行き相談にのって貰う。
警官の姿を見た途端、なぜか涙がどっとあふれて泣きながら相談にのって貰っていた。お昼時ということもあり、おにぎりとラーメンをご馳走になり対応の仕方を教わる。

まず、警察に行き(傷があるうちに)状態を話す(つまり、立件する)。そして、飼い主の不当性を法律で裁く(金額の問題は民事で解決、金額はほぼ相手の誠意で決まる。払う気があるのかないのかなど。)となる。

どんなに汚い服でも元の通りに戻してもらう権利があり、慰謝料(精神的肉体的苦痛など含む。1〜2万円は妥当である。)も民間レベルで使用してもいい言葉であることを知る。

すべて正当な者で、どんなにすごまれても渋られても結局はもらえるものであるのだ。

今回の件は本当に勉強になる。
やくざ風のおっさんが言っていた言葉だが、その土地の人間になりきる。この言葉にも一理ある。歳食っているだけあって、やつの脳みそにも多少なり言葉は詰まっていたようだ。

なめ切っているおっさんに対して告訴する手もあるが、50ccのカブでトコトコ行く旅である。やつのことなど考えずに、屋久島・与那国・波照間の楽しいこと、そして目の前にある佐多岬の風景を十分に楽しみ、頭を切り替えてカブでトコトコと日本一周を成し遂げようではないか。

赤穂の滝北さんをはじめ多くの人たちとの触れあい、そして私からの、元気で日本を駆け巡っている様子を心に思い、首を長くして手紙を待っている人もいるだろう。

気分一新、与那国目指してがんばっていこうではないか!

警官の薦めてくれた温泉で、広く眺めのいい最高な景色で、うまく気持ちが切り替わった。
感謝感謝。
親には心配かけたっす・・・

■5月27日 走行距離 105km

朝起きると自衛隊が車で乗り付けてきた。
佐多岬の人たちを呼んで、食事会をやるようだ。雨が上がるまで話をしながら貰ったおにぎりを食す。&ビールも貰う。

そしてとうとうやってきた佐多岬先端。少々曇っていたが屋久島も見え前に進む前向きな気持ちが心を満たすようになってきた。そして、立ち去ろうとするが何度も振り返り前方に見えるはずの沖縄や屋久島を1時間以上見ていた。

展望台には多くの人のメッセージがありカブは勿論、老夫婦まで多くの人たちが日本一周をしている。そして私もボールペンで書いてしまった。勇気付けられた佐多岬であった。

そして昨日お世話になった大泊の交番に挨拶に行く。
しばし、旅について、言葉について話をして、私は北上するのであった。

今日の目的は交番で話しに上がった人に会うのである。
串良中学校に行き、ボランティアとして大工仕事をして全国を回る予定である金田さんに会いに行くが、4日前に大崎の方へ行ってしまったらしい。大崎の教育委員会を教えてもらい、職員室の電話を借りて所在確認。現在は大崎中学校にいることが判明。

実際に会ってみると小柄な人で、前々から人とのふれあいを考えていて、ついふらっと出てきたそうだ。少々作業を手伝い「一期一会」ということで別れる。

今日は大塚山公園テント泊。

■5月28日 走行距離 169km

大塚山公園を8時出発。

高山署が近所にあったので、形だけの報告をしておくことにする。東田さんが対応してくれて厳重注意してくれるということで納得。500円のテレカ貰って出発。

桜島へ向かう。
桜島では気づかないうちに火山灰の降る中へと入っていた。思っていたよりも量は多くなく気づけば白い粉がついているという感じである。火口からは絶えず煙が出ていた。

一周してみると 終わりのほうで埋没している鳥居を見つけ関心というかホォーという感じであった。

それから隼人のレッドバロンにてタイヤ交換。ミシュランのツーリングタイヤがあるので、試しにつけてみることに。合計6000円少々かかった。

16時過ぎに霧島方面に出発。寝床を探しながらの走りであるが、神話の里公園に泊まる。

そこで千葉県市川市在住の佐藤さんと会う。
彼も東北あたりを回って帰るつもりだったが、だらだらと鹿児島まできてしまったようだ。

そんなこともあり夜は22時頃まで話し込み、楽しい時をすごす。
霧島の夜はさむいっす。

■5月29日 走行距離 49km

今朝は話したりして9時出発となるところだが、出発直前に写真とってもらった人が中野さん。なんと彼も日本一周中であることがわかり、またまた話し込む。

中野さんは旅2日目でテント等かなり多くのものを林道で落としたにもかかわらず、縦横無尽に走り回っている。

3人で盛り上がり話し込んでしまう。13時出発。

久々に晴れているので霧島神宮に向かい、鳥居の赤、空の青、木々の緑に感動。本当にきれいな空間であった。

そこで佐藤さんと別れ、御池を通り湯の元温泉へ。
サイダー泉ということで冷泉だが飲んでみると、サイダーの味が確かにある。砂糖を入れるとおいしそうだ。風呂はボイルしていて、赤茶色をしていた。

小林市を抜け出の山公園へ名水を飲みに行くが、そこで再び佐藤さんと会う。ここでは、蛍が見ることができるそうなので、私もここに泊まることにする。夜は蛍や琴の演奏があるらしいので楽しみだ。

■5月30日 走行距離 ???km

山の城温泉はとにかくすげー

出の山公園7時30分出発。県道1号から高千穂高原経由で山の城温泉へ。

山道の途中でトライアルをやる人と一緒になり、入浴シーンを撮ってもらう。とにかくすごいダートでタイヤ交換しておいて良かったと実感。岩剥き出しでかなり大変である。

温泉は川の中に自然と湧き出ていて、硫黄泉。ところどころに湧き出ているので熱かったりぬるかったりで、川の冷たい水を利用して温度調節しているのであった。

日曜日ということもあり少々人がいたが、今までの露天風呂ではNo.1である。

気分良くなったところで国道223号を南下。所々で仮眠を取りつつ鹿児島のフェリー乗り場に18時前につく。

フェリー乗り場でテント泊。
午前中にはえびの市営温泉(200円)、午後には山の城温泉と。
山の城では川に入りながらご飯食べたりしてた。満足である。

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